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ウィルチェアーラグビー

 ウィルチェアーラグビーは、四肢麻痺者等(頸椎損傷や四肢の切断、脳性麻痺等で四肢に障害を持つ者)が、チーム・スポーツをする機会を得るために1977年にカナダで考案され、欧米では広く普及している車椅子による国際的なスポーツです。
 1996年のアトランタ・パラリンピックではデモンストレーション競技として初登場し、2000年シドニー・パラリンピックからは公式種目になりました。
 日本では1996年11月に正式に競技が紹介され、1997年4月に連盟が設立され、現在、競技の国内普及と、パラリンピックや世界選手権等の国際大会への参戦を目標に活動を行っています。
 競技は、ラグビー、バスケットボール、バレーボール、アイスホッケー等の要素が組み合わせられており、バスケットボール用のコートで行います。
 選手は、車椅子の操作やボールを扱う能力(障害のレベル)により0.5点、1.0点、1.5点、2.0点、2.5点、3.0点、3.5点の7クラスに分類され、競技中のコート上の4選手の持ち点の合計は8.0点を越えてはいけません。
 車椅子は、専用の車椅子を使用します。車椅子には、相手の車椅子を止めるためのバンパーや、相手の車椅子から逃れるためのウィングが取り付けられています。
 ボールはバレーボール球を使用し、蹴ることを除いて運ぶことができ、投げたり手で打つことによりパスをしたり転がしたり、バスケットボールのようにドリブルを行ってもよく、いかなる方向へも持ち運ぶことができます。
パスは通常のラグビー競技とは違い、スローフォワード(前方へのパス)が認められています。
 ルールではタックル(相手の車椅子に自分の車椅子を衝突させたり引っかけたりすること)により相手の攻撃や防御を阻止することが認められています。
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基本ルール

  • 競技時間
    1ピリオドが8分間で4ピリオド行われます。第1ピリオドと第3ピリオド終了後には2分間のインターバルが、第2ピリオド終了後には5分間のインターバルがおかれます。延長の場合、延長ピリオドは3分間ごとに区切られ、ピリオドの全てに2分間のインターバルがおかれます。
  • ゴール(得点)
    ボール保持者が乗っている車いすの前後輪4輪のうち2輪が、相手側のゴールライン(2つのゴールポスト間の8mのライン)上に達するか通過している状態で得点となります。
  • タイムアウト
    各チーム(チームがライブ状態にあるボールを所有している時)は、バイオレーションやファウルを避ける目的や、ゴールのための手段として、1試合に4回まで、30秒間のタイムアウトを取ることができます。また、コーチは、デッド・ボールの時に1試合に2回まで、1分間のベンチ・タイムアウトを取ることができます。
  • ドリブル
    ボール保持者は、何回ハンドリムを押しても(車いすを漕いでも)構いませんが、10秒以内に1回はドリブルするか、パスを行わなければいけません。違反の場合は、10(テン)セカンド・スローイン・バイオレーションとなり、相手チームにボールの所有権が渡ります。
  • スローイン
    ゴールやバイオレーションまたはファウルの後に試合を再開する時や、第2、第3、第4ピリオドの開始時に行います。スローインする場合、レフリーの正当な接触の開始を示すホイッスルの後に、ボールが10秒以内にオフェンスかディフェンスに触れなければなりません。違反の場合は、スローイン・バイオレーションとなり、相手チームにボールの所有権が渡ります。
  • 12(トゥエルブ)セコンド・バイオレーション
    バックコートでボールを入手したオフェンス(攻撃するチーム)は、12秒以内にフロントコート(相手側コート)にボールを持ち込まなければならなりません。違反した場合は、相手チームにボールの所有権が渡ります。
  • 40(フォーティー)セコンド・バイオレーション
    ボールを所有するオフェンスは、40秒以内にスコア(ゴール)しなければならなりません。スコアできなかった場合は、相手チームにボールの所有権が渡ります。
  • バックコート・バイオレーション
    フロントコートでボールを所有している選手は、ボールを持っている間にバックコートに戻ったり、バックコートにいる味方選手にパスをしてはいけません。違反した場合は、相手チームにボールの所有権が渡ります。
  • ヘルドボール
    両チームの選手がボールを奪いあっている時、両チームの選手の間や車いすの間にボールが留まった時、ボールが車いすの下に挟まった時、あるいは、両チームの選手が同時にボールをコート外に出したと判断された時等はヘルドボールとなり、サイドラインの指示された場所から、両者がスローインする権利を交互に得ます。
  • 10(テン)セカンド・イン・ザ・キー・バイオレーション
    オフェンスは、10秒までエリア内に入っていることができます。10秒を越えた場合は、相手チームにボールの所有権が渡ります。
  • 4(フォー)イン・ザ・キー・ファウル
    ディフェンスの場合、キーエリア内に同時に入れる人数は3人以下です。4人目がキーエリアに入った場合は、その選手にペナルティーが科せられます。
  • スピニング・ファウル
    車いすによるタックル(相手の車いすに自分の車いすを衝突させて妨害すること)がルールで認められていますが、後輪車軸より後方へのタックルにより、相手の車いすを回転させてバランスを失わせたり、転倒させるような場合は、スピニングのファウルになります。オフェンスのファウルは、相手チームにボールの所有権が渡り、ディフェンスのファウルは、その選手にペナルティーが科せられます。
  • イリガル・ユーズ・オブ・ザ・ハンズ・ファウル & ホールディング・ファウル
    手や腕が相手選手(所有するボールを除く)に触れると、違法に手を使用したことになりイリガル・ユーズ・オブ・ザ・ハンズ・ファウルになります。また、手等により相手選手の身体や車いすを押さえるとホールディング・ファウルになります。どちらも、オフェンスのファウルは、相手チームにボールの所有権が渡り、ディフェンスのファウルは、その選手にペナルティーが科せられます。

RugbyCourt.gif 

 

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Classification(クラス分け)

 ウィルチェアーラグビーの選手には障害の程度によりそれぞれの持ち点が付けられます。障害の重い方0.5点~軽い方3.5点まで0.5点刻みの7段階に分けられます。1チーム4人の持ち点の合計が8点以下で構成されなければなりません。
 クラスフィケーションは、筋力テスト、体幹機能テスト、動作の機能テストを実施し、決定されます。

各点数の目安

上 肢

0.5点
上腕三頭筋の筋力は0~1、上腕二頭筋は0~5。弱化した肩甲帯・大胸筋(鎖骨部・胸骨部)および広背筋。
車椅子プッシュ時に頭を上下に揺らしながら前屈みになる。ストップ、スタート、ターン時に前腕を使用する。
1.0点
上腕二頭筋、大胸筋鎖骨部の筋力は5、大胸筋胸骨部は2~3。長く車輪に手をつき三頭筋でのプッシュが可能。どの方向にもストップ、スタート、ターンができる。前腕か拳でのキャッチと弱いチェストパスが出来る。
2.0点
肩甲帯筋群、上腕二頭筋の筋力は5。上腕三頭筋、手関節背屈、掌屈は4~5。手指の筋力は0~2。手関節の屈曲によりボールをハンドリムで取る。効果的なチェストパスが出来る。
3.0点
肩甲帯筋群、上腕二頭筋、三頭筋、手関節掌屈、背屈は5。手指の機能的な動き(筋力3~5)。片手で車椅子を押さえて遠くに手を伸ばしたときの安定性。片手でどの位置でもドリブルが出来る。ボールさばきの際の機能的な手指の屈曲・伸展ががある。

体 幹
  0点・・・体幹の機能なし。
0.5点・・・プッシュ時、ピックアップ時に前傾を保つ。腕を使わず坐位姿勢をとる。車椅子の前でドリブルをする。
1.0点・・・パス、ディフェンス動作の際の前方への屈曲のローテーション。腰で車椅子を操作出来る。

上記の上肢の点数に、体幹の点数をプラスすることにより選手の持ち点が決まります。

※これはあくまでも目安です。
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競技用車いす

バスケットボール用の車椅子とは違い、激しいぶつかり合いにも耐えられるように、かなり頑丈な作りになっています。
使用する車椅子は各選手のポイント(持ち点)によって役割が違う為、それぞれの用途に合った形のも のを使います。
ハイポインターとはポイント(持ち点)の高い選手、ローポインターはポイント(持ち点)の低い選手のことをいいます。

rhino-new.jpg

 

 アタッカー用の車椅子はハイポインターの選手が使用し、相手チームの選手の間を抜けて行かなければならない為、バンパー(前方の飛び出しているところ)は短く、ウィング(バンパーとタイヤの間にある鉄板みたいなところ)が付いていて、できるだけつかまりにくい(引っかかりにくい)形になっています。

 

rhino-low.gif 

ブロッカー用の車椅子はローポインターの選手が使用し、相手チームの選手をつかまえる(引っかける)為にハイポインター用とは違い、ウィングは無くバンパー(前方の飛び出しているところ)が長めで引っかかりやすい形になっています。

ここでは紹介していませんが他にもハイポインター用とローポインター用の中間のタイプの車椅子もあります。
また、選手個人で用途に合わせてカスタマイズします。

 

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